ふろむだ本『人生は運より実力より「勘違いさせる力」で決まっている』を読んだ感想
行動経済学は、割と興味があってダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」等の分厚い本を読んで、人が全然自分や周りのことを正しくわかっていないとか、矛盾がなくなるように脳が記憶を自然と書き換えるとかの実験結果を、随分時間をかけてやっとさナルホドと思っていたんですが、この本にはやられました。
こんな説明の仕方があるとは!内容の源流はカーネマンの本と同じ、脳の性質から引き起こされる人の勘違い思い違いからくる現象を書いているんですが、こんな風にマンガのようにわかりやすくなっちゃって短時間で読めてしまう。行動経済学のエッセンスだけを知りたいのならこれだけで十分と思いました。ただ内容は大分作者の誘導部分が多い感じ。
この本で作者が言いたいんじゃないかと思うことは以下の感じ。
- 脳は現実を正しく見れないものである=思考の錯覚がある
- 過剰に一貫性を求める ←矛盾だらけ現実はイヤ
- 過剰に原因を求める ←本当はそんなに簡単な要因はない
- 過剰に結論を急ぐ ←とにかく楽に答えを出そうとする
- だからこの性質を利用しない手はないじゃないか?
- 自分を見せる時
- 脳が作り出す思考の錯覚をうまく使って錯覚資産=「勘違いさせる力」を増やし優位な状況を作る
- 人へは、正しいが複雑な世界でなく、単純でわかりやすい世界を見せる
- 自分が見る時
- 利害、欺瞞、感情等の錯覚に騙されやすい自分の直感を疑う
- 現実は矛盾だらけで散漫で複雑であることを理解して、冷静に考え抜き、正しい世界をみて判断をする
錯覚資産の影響の大きさは、作者の言うほどがどうかはわからないけど、確かにこれらのことを知っているか否かでは、随分人生に差が出るような気が。。。久しぶりに読み返してもスゴイ本だなと思ってまとめ直してみました。文字が大きく絵もたくさん有り簡単に読めるのでぜひ。今はwebで途中まで読めるようです。😀
コメント
コメントを投稿